肺高血圧症の病態の解明、診断能と治療成績の向上、および治療指針の確立をはかり、貢献することを目的として活動を行っております

パブリックコメント募集

「慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)2022 診療ガイドライン(案)」パブリックコメント募集のお知らせ

日本肺高血圧・肺循環学会 会員の皆さま

 日頃より学会活動にご協力頂いており感謝しております。
さて、日本肺高血圧・肺循環学会では、厚生労働省科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業「難治性呼吸器疾患・肺高血圧症に関する調査研究班」と協力して、「慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)診療ガイドライン2022」を作成しております。
 CTEPHの末梢肺血管リモデリングは肺動脈性肺高血圧症(PAH)と類似しています。根本的治療にはなりませんが、2013年CTEPHに対する可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬リオシグアトのRCT結果がN Engl J Medに公表され、日本では2014年1月に「外科的治療不適応又は外科的治療後に残存・再発したCTEPH」を適用症として保険承認されました。そして2021年8月、プロスタサイクリン受容体刺激薬であるセレキシパグが「外科的治療不適応又は外科的治療後ないしはBPA後に残存・再発したCTEPH」を適用症として保険承認されました。

 初版のCTEPH診療ガイドラインでは、CQとしてPEA、BPA、リオシグアトによる肺血管拡張療法いう3つの治療の有効性について、GRADE systemを用いたシステマティックレビューを行い、推奨文を作成しました。2021年11月、CTEPHに対するセレキシパグ国内第3相試験の結果がEuropean Respiratory Journalにオンライン掲載(筆頭著者:大郷剛)されたことを受け、CTEPHに対するセレキシパグの有効性に関してGRADE systemを用いたシステマティックレビューを施行し、CTEPH診療ガイドライン2022を発刊することとしました。

 CTEPHは従来内科治療では予後不良とされていましたが、PEA、BPA、薬物治療という多方面からのアプローチによって、予後・QOLの改善がもたらされています。その診断、適切な治療のタイミングを逸しないためにも、本診療ガイドラインがより多くの臨床の現場で活用され、診療の一助となることを期待しています。
会員の先生方にはパブリックコメントを学会事務局まで頂ければ幸いです。

募集期限

2022年3月11日(金曜日)

「慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)2022 診療ガイドライン(案)」の閲覧方法

下記URLより閲覧ください。

http://jpcphs.org/publiccomment/cteph_guideline2022.pdf

ご意見、情報の提出方法

所属、氏名、連絡用メールアドレス、電話番号、提出意見(2,000文字以内)を、下記宛にメール送付をお願いいたします。

ph@jpcphs.org

※個人情報は公表いたしません。


コメントへの対応・留意事項


①御意見は診療ガイドライン最終版に掲載するように努力致しますが、コメントの内容および紙面の都合により、次回診療ガイドライン改訂の時の引継事項になる可能性もありますので、ご了承下さい。

②御意見を内容改変に反映するか否かは、診療ガイドライン作成委員会の討議で判断いたします。

③本診療ガイドラインは作成過程のものであり、「公表された著作物」には該当しません。いかなる形式、手段によっても転載、引用を許可いたしません。

④本診療ガイドラインの著作権は日本肺高血圧・肺循環学会が保有します。